2021-02-08

インサイドセールスとは? メリット、デメリットと運用手法

BtoB 営業・マーケティング コラム

初版:2019.12.24 改定:2020.2.8

営業活動をより効率的に、成果を上げる方法を検討している企業も多いかと思います。そこで注目されているのが「インサイドセールス」です。しかし、インサイドセールスのメリットや導入ステップ、成功させるためのポイントまでよくわかっていない方も多いのではないでしょうか。本稿ではインサイドセールスの定義やメリット、デメリット、運用方法をご紹介します。是非参考にしてください。

インサイドセールスとは?

インサイドセールスとは、簡単にいうと相手先に訪問せずに、電話会議やメール等で営業を行う手法のことです。従来の営業は、フィールドセールスとよばれ、飛び込みで顧客に行ったり、アポイントを取ったり、契約の締結までのプロセスを一人で行ういわゆる足を稼ぐスタイルが一般的でした。しかし、インターネットなどの発達で消費者が自身で情報を取得できるようになったり、売り切りビジネスからサブスクリプションビジネスが普及したことにより注目されているのがインサイドセールスです。また、最近では新型コロナウィルスの感染予防の観点から、顧客への訪問を控えることからも注目されています。

インサイドセールスでは、従来の顧客訪問型の営業とは違い、電話やメール、Zoomなどのウェブ会議システムを用いて、顧客と非対面でも営業を行うものです。インサイドセールスの業務の流れは、フィールドセールスとは大きく変わりません。顧客のリストを作成した上で、顧客のヒアリングやランク付けなど情報収集を行い、見込みが高ければアポイントにつなげ、見込みが低くい場合はメール、チャットなどを通してリードの育成につなげ、契約後の顧客のフォローアップなども行います。しかし、この流れを一人では行わず、役割毎で分担するということも大きな特徴の一つです。例えば、顧客へのヒアリングや顧客リストの作成をインサイドセールスでお行い、フィールドセールスに引き渡すということもあります。

インサイドセールスの役割

インサイドセールスの具体的な役割をご紹介します。

見込み顧客のリスト作成

見込み顧客となりうる顧客の情報収集を行い、リスト化します。顧客に向けてのヒアリングなどを行い、どの顧客の見込みが高いのかなどランク付けを行い、優先順位をつけます。また、見込み度が高い顧客はフィールドセールスに引き継ぎます。

顧客育成

リスト化した顧客の中で見込み顧客が低い層に向けて、定期的にメールの配信などのフォローアップを行うなど顧客の育成を行います。いわゆるリードナーチャリングと言われる役割です。

フォローアップ

顧客の受注後にもプロダクトやサービスに関するフォローアップなど顧客との関係性を継続的に行うことで、顧客の契約の継続やアップセル、クロスセルなどを狙い、顧客生涯価値の向上を図ります。

このような役割を分担しながら、行うことで一人の対応数を増やしたり、それぞれの業務の質を高めることが可能になります。

インサイドセールスが注目される背景

なぜ今こんなにインサイドセールスが注目されているのでしょうか。インサイドセールスは、もともとアメリカで大きく普及をしていました。アメリカは国土が広いこともあり、顧客のもとに通わなくてもパソコン、電話など遠隔で行うスタイルが以前より普及しており、2020年にはインサイドセールスに従事する人が260万人近くになるとも言われています。アメリカだけではなく、日本においても環境の変化に伴い、現在大きな注目を浴びています。なぜインサイドセールスが注目を浴びている理由としては下記のようなことがあります。

働き方改革

新型コロナウィルスの影響で客先へ訪問をすることが難しくなってきています。また、オフィスには出向かず、在宅勤務やテレワークを行う働き方などが一般的になってきています。このような新たな働き方の導入にあった形での営業スタイルが求められています。

テクノロジーの進化

大きなきっかけの一つがテクノロジーの進化です。たとえば、ZoomなどのWeb会議システムの普及、5Gなどの通信技術が進化することで遠隔においてもストレスがない会話が簡単になってきています。また、CRMなど顧客管理システムの導入も簡単になってきています。このようにインサイドセールスを導入するためのテクノロジーが揃ってきたこともあり、普及しはじめています。

人材不足

高齢化や少子化などに伴い、人材不足が今後大きな問題となってくる中で、限られた人材の中でどのように営業効果を上げるのかが大きな課題です。従来のフィールドセールスのように、営業マン個人に依存していたり、マンパワーに頼った手法には難しくなってきています。そこで見込みが高い顧客を発掘や育成を行ない、効率的に営業を行うインサイドセールスが注目されています。

インサイドセールスのメリット・デメリットとは

インサイドセールスが注目されている背景についてご紹介してまいりましたが、実際に導入を検討する上でメリット、デメリットを理解しておくことが重要です。

インサイドセールスのメリット

飛び込みやコミュニケーション営業のムダ(出張費や接待費など)を削減

フィールドセールスでは顧客への飛び込み営業や地方の顧客への出張や接待などコミュニケーションコストや時間の無駄がありました。しかし、インサイドセールスでは顧客への訪問をしないため出張費や接待などのコミュニケーションコストの削減につながります。また、顧客の優先順位等をつけながら営業活動を行うなど余計な行動を防ぎます。

営業の属人化を防いで営業活動の質を統一できる

フィールドセールスの場合、個人の飛び込みから顧客との関係づくり、契約までを営業マン一人で行うことも少なくありません。そのため、営業マンの勘や経験などに大きく依存してしまうため、営業活動の質を担保できないなどの問題がありました。しかし、インサイドセールスを導入することで営業活動のマニュアルを作成したり、営業活動の質のばらつきを少なくすることが出来ます。

リード育成や顧客への優先順位など業務の効率化ができる

インサイドセールス手法の大きなポイントは、見込み顧客のリスト化、顧客へのランク付け、ヒアリングなどのプロセスを内勤化します。従来、フィールドセールスの場合は一人で行っていたような作業を業務分担したり、移動時間等に使っていた時間を活用して行う事ができるため、業務効率が上がります。

人材確保につながる

営業で結果を残している人で介護、育児などライフバランスの問題から業務を離れたり、転職してしまう方も少なくありません。また、現在新型コロナウィルスの影響でテレワークの選択肢が増えてきたことにより、転職する際にテレワークで働けることが選択要因になってきています。このようにテレワークの導入に有効なのがインサイドセールスです。また、インサイドセールスの場合は、在住地を気にせず、全国からまた全世界から優秀な人材を選ぶことも可能です。

インサイドセールスのデメリット

独自の経験やノウハウが必要

インサイドセールスでも従来のフィールドセールスのスキルやノウハウの活用ができます。しかし、顧客の育成、WEB会議においての顧客との会話の仕方など、インサイドセールスならではのスキルやノウハウの獲得や蓄積が必要であり、導入のための学習コストが必要です。

意識的な情報共有が必要

従来のフィールドセールスは、一人で行っている場合は特に問題ありません。しかし、インサイドセールスの場合は、各業務やフィールドセールスと役割を分担すること多いです。その際、SFAやMAなどのツールを用いることはもちろん、担当者同士での意識的な情報共有を行う必要が出てきます。情報共有への意識が低いが失敗に直接的につながってしまうため、状況共有にかかるコスト、時間が必要になります。

インサイドセールスを導入する3つの活用方法

インサイドセールスを導入する場合には、現状の営業体制とのバランスも含めて、大きく3つの導入パターンがあります。

インサイドセールス特化型

インサイドセールス特化型とは、顧客のリードから営業リスト作成からアポ獲得、ヒアリング、訪問、見積もりまでのすべての営業活動をインサイドセールスだけで行うものです。従来のフィールドセールスで行っていたヒアリングや訪問業務はオンラインや電話等を活用します。そのため、営業コストが大幅に削減できるというメリットがあります。また、インサイドセールスだけで完結するため、顧客情報管理や情報共有がよりシンプルになるというメリットがあります。その一方で高額で付加価値が高いサービスやプロダクト、顧客ごとにカスタマイズしなければ行けないサービス、商品内容が複雑な場合などには効果が出にくいというデメリットがあります。

インサイドセールス・フィールドセールス分担型

インサイドセールス・フィールドセールス分担型では、営業のプロセスでインサイドセールスとフィールドセールスの担当範囲を分担して行います。例えば、顧客のリスト作成からアポイント獲得までをインサイドセールスが行い、契約までの過程をフィルドセールスが行うというパターンなどがあります。インサイドセールス、フィールドセールスの特徴を活用して効率よく営業活動が行えるため、より多くの顧客にアプローチできたり、より顧客の課題に沿った提案ができるなど質が高まるというというメリットがあります。営業スタッフが大人数おり、商品の説明が必要なサービスやプロダクトを提供している企業向けです。

分担型の場合、問題になるのは情報共有をどのように行うのか、責任はどちらが追うのかなどです。そのため、プロセスでの役割分担を事前に決めておいたり、インサイドセールスからフィールドセールスへの引き継ぎのための情報共有体制を整えること、責任の所在を明確にするなど準備が重要です。

フィールドセールス主導型

フィールドセールス主導型では、営業の内容は基本フィールドセールスが手動で行うが、顧客の育成や顧客の情報管理はインサイドセールスが担当する場合です。特に商談の内容が複雑になる場合や顧客ごとへの細かいカスタマイズが必要な場合などに有効です。従来のフィールドセールスへ比べてプロセスを多少分担することができるため、営業効率が高まります。しかし、主体はフィールドセールスのままであるため、効果が限定的になるという可能性もあります。また、インサイドセールスがフィールドセールスへの補佐的な立ち位置になる場合があることからチームメンバーのモチベーションが下がるという可能性があります。

このようにインサイドセールスを導入する際には、3つの方法があります。それぞれメリット、デメリットを検討した上で自社にあった方法を導入しましょう。

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