2021-01-25

マーケティングとインサイドセールス

BtoB 営業・マーケティング コラム

かつて企業の購買担当者は製品・サービスを導入する際、それらを提供する企業に問い合わせたり営業と面談して情報を収集していましたが、今では情報収集、比較検討、意思決定といった購入検討プロセスの前半部分は、営業との接触の前に終わってしまっている事が過半となっています。

このような市場環境の変化を受け、商談の進捗状況に応じてマーケティングやセールスへ業務を割り振る分業プロセスを採用する企業が増えており、インサイドセールスに関する注目も近年拡大傾向にあります。

ここでは、重要度を増す営業接触前プロセスのマーケティングやインサイドセールスについてまとめます。

マーケティング

マーケティングを一言でまとめるとリード(見込み客)を集める施策といえますが、そのステージは「認知拡大」「リード獲得」「リード育成」に分けられます。マーケティングコミュニケーションの目的は、見込み客を次のステージに進め、「有望リード」を増やすこととなります。実際の動きとしては、対象とする市場に対して認知の拡大を図ることから始め、フォーム入力やイベントでの名刺交換によりリードを獲得して、キャンペーンの案内や情報メールの送付等による定期的なコミュニケーションにより、直接質問を受けたり見積を希望してくるような有望リードを育成するといった流れになります。

見込み客はステージを順に進んでいくだけではなく、最初から見積依頼を受けたりターゲット企業がセミナーに参加してきたりするケースもあります。この場合はリード育成のプロセスを飛ばして有望リードとして対応することとなります。

また、商談にならなかったリードや契約に至らなかった商談も、ルールを設けてフォローし、再度リード育成に戻すことによりリードの拡大に貢献できます。

マーケティング施策により育成された有望リードは、セールスに引き継ぎ商談化プロセスに入ります。

オンライン施策では難しい役職層にアプローチ!|ターゲットリスト総合ページ

インサイドセールス

インサイドセールスは、マーケティングから引き継いだ有望リードに直接コンタクトし、商談化の可能性を精査して、その可能性の高いリードをフィールドセールス(営業)に供給する業務を担います。

リードに直接コンタクトするため業務可能な時間が限定されていることから、インサイドセールスの成果を向上するには効率を上げることが求められます。

近年、インサイドセールスへの注目が高まっていますが、購入検討プロセスの変化に加え、マーケティングオートメーション(MA)の普及もその要因に挙げられるでしょう。

MAの主な機能の一つに「リードスコアリング」があります。これは有望リードを選別する仕組みで、選別は「属性スコア」「行動スコア」の2つによって行われます。属性スコアは企業規模、業種、役職等の属性情報で決まり、行動スコアはWebサイトの閲覧、セミナーの登録等行動情報で決まります。リードスコアリングの導入には、属性スコアの精度を上げることと、スコアの絶対値より有望リードとする閾値の設定を重視します。この結果インサイドセールスは、コンタクトの際にリードがどういった特徴を持ち何に興味持っているかが分かった状態で電話ができるほか、事前に関心を持っている製品・サービスの情報や競合の情報を頭に入れて会話ができるようになります。MAで成果を出すにはインサイドセールスの効率的な活用が有効であり、インサイドセールスの効率化にはMAの活用が有効なため、自然と注目が集まるものと考えられます。

バイネームリスト活用のご提案

弊社では、大手・中堅企業を対象とした企業リスト「ターゲットリスト」を提供しています。「ターゲットリスト」は、経営企画、人事、R&Dといった部門別に部門責任者の役職・氏名を掲載したリストで、年2回内容を最新の情報に更新してお届けしております。

「ターゲットリスト」を利用するとリードの属性情報が明確なことから、マーケティングでは「リード獲得」のステージから始められます。「リード育成」ステージの反応次第ではインサイドセールスを介すことなく、直接フィールドセールスに引き継ぎ商談化を進めることも期待できます。

従来、企業リストというとコールドコールの連絡先に利用してコンバージョンを判断するといった利用が大半でした。もちろん現在でも拡販に有効な施策ですが、バイネームの企業リストはマーケティングとインサイドセールスの施策にも効果的です。バイネームリストを利用することにより、これまで力を入れてきたWebフォームからの流入やイベントやセミナーの開催で獲得できるリードとは異なるレイヤー(職位・業務)のリード獲得も期待できます。

加えて、年々加速度的にナーチャリングメールが増えている中、宛名を入れた郵送DMの閲覧率は7割強と比較的高い割合を維持しています。Webやメールでの施策は洗練されインテリジェンスではありますが、部門長に郵送DMを送る方が製品・サービスへの注目度が高い場合も少なくないはずです。

是非、幅広い手法の中からマーケティングやインサイドセールスで実施する施策を検討してください。

参考文献
福田 康隆 著 THE MODEL ~ マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
茂野 明彦 著 インサイドセールス ~ 訪問に頼らず、売上を伸ばす営業組織の強化ガイド
吉田 融正 著 デジタルインサイドセール ~ 最新テクノロジーによる法人営業改革の実践

他の企業リストにはない部門責任者名を掲載|ターゲットリスト総合ページ